ちょっとそこまで

おしゃれに昼食、手作りパン~飯豊

(2011/09/14掲載)

レストラン料理長と合作

 男性対象の料理教室を何度か取材したものの、冷凍庫で保存したご飯をレンジで“チン”し、サバ缶で食す生活が今も続いている。一人暮らし男子の基本スタイルと思っているが、さすがに毎日は辛い。たまにはおしゃれに昼食を楽しみたい、と知人に話すと「石窯でパンでもどう?」という。「それだ」とすぐさま提案に飛びついた。

ベタベタ状態をこね続け、それらしくなった生地。思わず「パンっぽいですね」と口をついて出てしまった
ベタベタ状態をこね続け、それらしくなった生地。思わず「パンっぽいですね」と口をついて出てしまった
 知人は、飯豊町の農家レストラン「エルベ」の料理長菅野衆治さん(37)。菅野さんと相談し、パンとジャム、搾りたての牛乳を使ったカッテージチーズ作りに挑戦することにした。乳牛20頭を飼育する浅野章さん(58)=同町添川=の快諾を得て、新鮮な牛乳を手にした。飲んでみると濃厚で、期待が高まってきた。

 時間がかかりそうなので、パン作りから取り掛かることにしたが、菅野さんが「(パン作りは)初めてだしね」と、なにやらつぶやいている。不安を抱え、強力粉と米粉、イースト菌などを入れたぬるま湯を混ぜてこねた。ベタベタしていた生地は次第にまとまり、ツルツルに。幼少のころの粘土遊びを思い出して没頭する2人は、いつの間にかアンパンマン形のパンをこしらえていた。

 こねた生地を寝かせている間にチーズを作る。搾ったレモン汁を牛乳に注ぎ、かきまぜながら火で温めると分離する。それをこすと、チーズが出来上がった。余った液体「乳清」は、栄養価が高いというので砂糖を加え、食卓に添えることにした。ジャム作りには、レストラン敷地内のブルーベリーを使い、ここぞとばかりに収穫。砂糖を加えて煮込むと完成した。

 いよいよパンを焼く行程に入る。とき卵を生地表面に塗り、200度に熱した窯に生地を入れると、「焼き時間が分からないな」と、菅野さんがぼそっと口にした。

 それっぽく焼き上がったパンは、思いのほか硬かった。不安を隠せない記者の前で、菅野さんが冷蔵庫から取り出した塩豚のハムを切り始めた。味の保証はできないという思いが行動に出たものと、暗に察知した。

手作りパン「うまい!」

出来上がったパンとブルーベリージャム、カッテージチーズ(左)=飯豊町・農家レストラン「エルベ」
出来上がったパンとブルーベリージャム、カッテージチーズ(左)=飯豊町・農家レストラン「エルベ」
 気を取り直し、出来上がったものをテーブルに並べておしゃれな店内で昼食に入る。チーズとジャムを付けて一口パクリ。紛れもなくパンの味がし、「パンだ! うまい」と2人の目が合った。

 ハムも載せて食べてみる。「うまい! ハムがうまい!」と口走るシェフを横目に、かむほどに味が出るパンをゆっくりと堪能した。石窯で作るパンは無理でも、カッテージチーズと手作りジャムは自宅でもできそうだ。「しばしサバ缶を離れられるかも」という思いが一瞬頭をよぎった。

(長井支社・下舘悠々)

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