ちょっとそこまで

再生エネルギー先進地を訪ねて~小国

(2011/11/30掲載)

地産地消、燃料と食材も

料理が完成し開宴。この後も仲間の来訪が続いた
料理が完成し開宴。この後も仲間の来訪が続いた
 「エネルギーOhエネルギー!」。RCサクセションのアルバム「RHAPSODY NAKED」の3曲目は忌野清志郎の叫びで始まる。「ただ座ったままで年老いていったやつを知ってるぜ♪」。私淑する人物にこう続けられては座っていられない。11月中旬のある日、仕事を午前中で片付けて小国町に向かった。

 雨を伴った強い風に紅葉が散る。カーラジオは「夜は雪になるでしょう」と言っている。雪囲いの進捗(しんちょく)は米沢市内よりも早い。さすがは県内屈指の豪雪地だ。

 小国町は県内の再生可能エネルギー先進地だと思う。特に、バイオマスを活用した「エネルギーの地産地消」の取り組みがアツい。薪(まき)、炭といった“定番”燃料に加え、去年から同町産のスギ間伐材を原料とする木質ペレットが製造、販売されている。さらに今秋、もみ殻を原料に固形燃料を製造するプロジェクトが民間有志の手で始まった。山だけでなく田んぼからもエネルギーを得るのだ。

 「小国産の燃料で、小国産の食材を調理して食べたい」。小児的わがままは、間伐材ペレットの仕掛け人“ペレットマン”こと高橋睦人さん(40)の協力で実現した。ショッピングセンターの産直コーナーで野菜やキノコ、山菜を購入。米沢牛を扱う精肉店で牛肉を仕入れた。イワナは事前に用意してもらっていた。

薪ストーブで芋煮をつくりながらパンも焼いた
薪ストーブで芋煮をつくりながらパンも焼いた
 調理場は高橋さんが経営する薪ストーブ・ペレットストーブ店の展示場。薪ストーブで芋煮をつくり、もみ殻燃料がおき火になったところでストーブ内にダッジオーブンを入れてパンを焼く。小麦も小国産だ。屋外では木質ペレット用に開発された携帯型バーベキューこんろで米を炊き、肉厚のシイタケを焼く。イワナは薫製に。薫煙材も小国の桜にこだわった。

野菜やキノコ、牛肉など堪能

 料理が完成するころ「おぐにエネルギーの地産地消を考える会」(高橋泰弘会長)のメンバーが集まってきた。もみ殻プロジェクトを展開する「おぐに地産エネルギー研究所」の菅美登所長も加わり、宴(うたげ)がスタート。食う、飲む、語る、笑う、子どもが跳ね回る(そして怒られる)、ストーブの前に座り込みじっと炎を見る…。熱いぜ、暑いぜベイベー。気づけばみんな上着を脱いでいる。3人はTシャツだ。外はみぞれだというのに。

 「こういう風にポップな感じがいいんですよね」。ご機嫌な面々を見ながら高橋会長が発した言葉に心底共感した。「先鋭的ではないからこそ求心力が働くんだろうなあ」。後ろ髪どころかもみあげまで引かれる思いで中座し米沢に戻る車中、プレスリーの名曲に乗せて「何言ってんだ~」と静かに歌うキヨシローを聞きながら、そう思った。

(米沢支社・佐藤善哉)

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