ちょっとそこまで

童心に帰りワカサギ釣り~山辺

(2012/02/01掲載)

入れ食い、銀鱗に大興奮

コバルトブルーの空の下に広がる沼は、白銀の別世界。見事に日常を忘れる=山辺町・県民の森「板橋沼」
コバルトブルーの空の下に広がる沼は、白銀の別世界。見事に日常を忘れる=山辺町・県民の森「板橋沼」
 置賜地域地場産業振興センター(長井市)事務局長の松木満さん(52)は、絶えず笑みをたたえた“飲んべえ”だが、記者にない人当たりの良さを持っていてある意味尊敬している。そんな松木さんの趣味がワカサギ釣りと聞いた。一度本格的にしたいと思っていて、同行をお願いした。「ほんじゃ、やっか」。すぐやる気になってくれた。

 期日は独断で1月3日に決めた。個人的な都合に合わせた? そうでなかったとは言わない。場所は県民の森(山辺町)の板橋沼。松木さんの“フィールド”だ。

 松木さんが小中高と同学年で長井市伊佐沢小校長の竹田俊章さん(52)と、父親に似ず(似て?)かわいいとうわさの長女祐香里さん(24)を誘い、4人で定められた1人50匹、計200匹を目標にした。

 午前7時すぎに到着。荷物をそりに積んで沼に向かった。「沼の氷は厚さ5センチぐらいだ」と松木さん。ちゅうちょせず氷上をガシガシ歩く松木さんを追い、ポイントを探す。手動ドリルで穴を開け、魚群探知機で魚のいそうな所を調べた。松木さんは経験に照らして釣り座を設定。4人分の直径15センチの穴を開けてテントをかぶせ、いざスタート。

 道具は全て、ほぼ大手メーカーの“松木コレクション”。仕掛けや餌のサシも万全に用意してくれた。穴から水深約7メートルの沼に複数の枝針が付いた仕掛けを落とし、さおを小まめにトントンと揺さぶり誘いをかけ、引きを感じたら電動リールで巻き上げる。記者も見よう見まねで挑戦した。

ワカサギ釣りに情熱を注ぐ松木さん。5匹の「鈴なり」に成功し、ほおが緩んだ
ワカサギ釣りに情熱を注ぐ松木さん。5匹の「鈴なり」に成功し、ほおが緩んだ
 「釣れた釣れたー」。祐香里さんの元気な声で記者たちの釣りは幕を開けた。「おっ、来たっ」。記者の手にも伝わる確かな魚信。巻き上げるとダブルで掛かっていた。一同は躍る銀鱗(ぎんりん)に大興奮。

 「ないだぃ、こいつは」。松木さんのさおがしなる。5連発のヒット。まさに魚の捕食時間の早朝。入れ食い状態になった。仕掛けのおもりが着床する前に、面白いようにワカサギが掛かる。4人は童心に帰って釣りまくった。

板橋沼で釣果200匹

 フナも多数釣った竹田さん、釣れなくなったのを仕掛けのせいにした記者など数々のドラマがあったが、約200匹を達成した正午ごろに終了となった。

 翌日、先輩らを誘い、長井市内某所で空揚げにしてもらい酒席を囲んだ。クセのないワカサギに先輩も太鼓判。赤らめた松木さんの「どや顔」が印象的だった。「あんなに晴れ、こんなに大釣りしたのは今までなかった」と松木さん。釣れる場所を下調べし、沼にはまって熱まで出した松木さんに本当に感謝したい。初釣りが好調だった今年、いいことがありそうと期待したい。自己暗示は大事だ。

(長井支社・沢幸蔵)

【メモ】 板橋沼は地元の作谷沢漁業協同組合が管理する人造沼。昭和50年代後半、近くの大沼、荒沼に外来魚が放流されてワカサギが釣れなくなったため、住民らが耕作放棄地を板橋沼とし、1991年からワカサギの稚魚を放流している。4~12月は釣り禁止。ワカサギは夜釣りも禁じ、1人50匹までと定めている。氷上の安全確保や、テント内の一酸化炭素中毒には十分な注意が必要。問い合わせは作谷沢漁協参事の吉田好三郎さん023(666)2663。
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