ちょっとそこまで

モンテディオ山形ユースの除雪ボランティアに密着~天童

(2012/02/29掲載)

公民館、長岡小周辺などで展開

高齢者宅も回って雪かき作業を展開した=天童市長岡地区
高齢者宅も回って雪かき作業を展開した=天童市長岡地区
 連日の雪にはうんざりする。これが全て今夏のかき氷に利用できるのなら悪くない気もするが、数々の雪害を見れば完全にそういうレベルではない。現実を受け止めつつ、自分にできることを考えなければ。そんな2月上旬の休日にあったのが、サッカー・モンテディオ山形ユースによる除雪ボランティア活動。個人的に4年以上も取材でトップチームのお世話になっているだけに、“弟分”の手伝いができないかと彼らの活動に密着した。

 除雪エリアはユース寮がある関係から天童市の長岡地区。地元住民でつくる「長岡モンテディオサポーターズクラブ」(柴崎正和会長)との共同活動で、クラブ側が事前に除雪箇所をリストアップした。その中心は長岡小周辺の歩道。児童生徒の登下校時の安全確保が課せられた使命だ。

 この日午前9時に長岡公民館に集合。そこへユース選手19人が列をつくって駆けつけた。大勢の“若き侍”の姿に、クラブの協力者10人から「壮観だ」と感嘆の声が上がる。配置などを入念に打ち合わせた後、まずは「ウオーミングアップ」として公民館駐車場の除雪作業を展開した。意気揚々と雪を取り除く選手たち。やはり10代アスリートの力は偉大だと痛感する。手際良く、あっという間に片付くのだから。

 引き続き通学路や高齢者宅も回って雪を片付けていく。車道除雪で寄せられた長岡小校門付近の雪の壁も崩し、見通しの確保に当たった。重く硬い雪は強敵となって立ちはだかるが「いつもの練習に比べたら楽な作業です」と高嶋佑汰朗選手=山形城北高1年。五十嵐真選手=東海大山形高2年=は「この歩道は自分にとっても通学路。自分で通る道をつくっている感じでやりがいがある」と笑った。頼もしい。柴崎会長が「この人数と若さは大きいですよ。休日に若い人を集めること自体が大変だから」と感謝した言葉の意味をかみしめる。

地域との共同活動、充実

もはやスコップなんて必要なし。力いっぱい雪の塊を取り除く
もはやスコップなんて必要なし。力いっぱい雪の塊を取り除く
 記者も家から持参したスコップを片手に手伝う。やり終えた後の筋肉痛を含め、常に悪戦苦闘する雪かき。そこで、サッカー的なアドバイスをユースの石井孝典フィジカルコーチに聞いた。いわく、「スコップで雪を投げるときは、しっかり膝を曲げて股関節を使う。そうすれば腰への負担は減る」そうだ。なるほど。

 約2時間で作業は終了。締めのあいさつの中で、柴崎会長は「この中から第2の秋葉勝選手(モンテディオ山形ユース出身)が生まれることを期待します」と話した。実現すれば今回の共同除雪作業は、関係者にとって最高の誇りになるだろう。そして同じく、記者にとってもひそかな自慢になることは間違いない。地域とサッカークラブの関係。それは何もトップチームだけに限らない。理想的な結び付きの一端を見た気がした。

(報道部・稲村裕介)

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