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戦前の生活映す「想画」、画文集出版めざす


「長瀞小の想画」のレプリカを広げる語る会のメンバー。画文集の出版を目指している=東根市・長瀞公民館

 山形新聞社が進める購入型クラウドファンディング(CF)「山形サポート」の第12号プロジェクトは、戦前の子どもたちが日常生活を描いた「想画」を画文集にまとめる取り組みだ。全国的に戦災や焼却処分でそのほとんどが失われた中、東根市長瀞地区では地域の宝として大切に保管。昭和初期の農村の姿を描写した貴重な資料で、関係者は画文集出版を想画の世界記憶遺産登録という夢に向けた一歩にしたい考えだ。

 地元の長瀞小想画を語る会を中心に、関係団体が画文集刊行会を立ち上げて事業に取り組んでいる。語る会の小野正敬会長(73)は「長瀞小の想画には昭和の原風景が描かれている。画文集が地域を見つめ直すきっかけになれば」と語る。

 暮らしに根差した想画教育は全国の教育現場で実践された。長瀞尋常小(現長瀞小)では生活を題材に作文を書かせる「綴方(つづりかた)教育」と連動して描かれ、島根・馬木小、三重・早修小と並び「想画三大校」と称された。長瀞小に残る900点超は市有形文化財に指定されている。

 画文集はA4判120ページで千部発行。稲刈りや馬を用いた代かきの風景など、1928~37(昭和3~12)年の作品約270点を綴方教育の作文と合わせて掲載する予定だ。小野会長は「絵と文で伝える生活の様子から古き良き時代を感じ取ってほしい」と話す。

 筑豊の元炭鉱労働者が描いた絵や日記が世界記憶遺産に登録され、関係者は想画の登録申請への思いを強くする。「教育研究者の中には資料価値が高いという声もある」と小野会長。画文集をきっかけに、地域で登録申請への機運が高まることも願っている。

 CFの目標額は100万円。支援に対しては画文集贈呈など、金額に応じた返礼品を用意している。22日現在で25万5千円が寄せられている。期限は7月31日。問い合わせは山形新聞デジタル推進部023(622)5265。

[2017年6月23日掲載]