8大事業

山形再興―真の地方創生を目指して
活力あるマチへ 道筋探る

 人口の東京一極集中に歯止めをかけ、地方の活力を取り戻す「地方創生」。首都圏の強い求心力に対抗するのは容易ではないが、子や孫の世代のために豊かな古里を築くことは私たちの務めだ。若者が定着し、高齢者もいきいきと活躍できる山形県にしていくために求められるものは何か。

 山形新聞社は、地域と運命共同体との理念の下、地方創生を統一テーマに、これまで大学・研究機関との連携協定を締結し、協定に基づいてさまざまな事業を展開してきた。編集の年間企画「山形再興―真の地方創生を目指して」もその一環と位置付け、多角的な取材によって地域に活力を取り戻す道筋を示す。

南米ブラジル山形県民訪問団
県人の足跡たどり交流
吉村美栄子知事(中央)らが出席したブラジル県人会60周年記念式典=2013年10月、ブラジル・サンパウロ市内
吉村美栄子知事(中央)らが出席したブラジル県人会60周年記念式典=2013年10月、ブラジル・サンパウロ市内

 日本人780人余りを乗せた笠戸丸が1908(明治41)年、神戸を出港し、ブラジル・サントスに到着した。異国の地に渡った移住者たちは苦労と努力を重ね、その子孫たちがブラジル社会をけん引している。2018年は日本人の移民110周年を迎える。

 米国への日本人移民の制限、イタリアのブラジル移民禁止を背景に、日本人のブラジル移民は戦前戦後を通じて約25万人。本県から5826人が移住した。笠戸丸到着の1年半前、大石田町出身の鈴木貞次郎が先駆者として海を渡った。

 県が交流を続ける南米の県人会はブラジル、パラグアイ、アルゼンチン、ペルーの4カ国がある。ブラジル県人会は1953(昭和28)年に設立。会員数は約200人で、山形民謡コンクール開催などさまざまな活動を繰り広げている。本県で専門分野の研修を積む海外技術研修員受入事業では、県人会が毎年、青年を派遣している。

 ブラジル移民110周年の今年、日系社会全体の記念事業が計画され、県人会は創立65周年記念事業を予定している。訪問団を派遣し、県人の足跡をたどりながら、両国の相互理解と交流拡大の道筋を考察する。

山形新聞・山形放送杯ジュニアゴルフ大会
小中高生に競技の場を提供
第1回大会でティーショットを打つ小学男子の部の選手。今年は大会を8大事業に格上げする=昨年7月、村山市・さくらんぼカントリークラブ
第1回大会でティーショットを打つ小学男子の部の選手。今年は大会を8大事業に格上げする=昨年7月、村山市・さくらんぼカントリークラブ

 小中高生を対象に、昨年7月に開催した第1回山形新聞・山形放送杯ジュニアゴルフ大会は、村山市のさくらんぼカントリークラブに児童生徒70人が集い、青空の下で伸び伸びとプレーした。県内ゴルフ界の底辺拡大を目指し、今年は8大事業に格上げする。

 主管は内陸地方四つのゴルフクラブで、第2回大会は山形市の蔵王カントリークラブで9月24日(振り替え休日)に開催する予定。高校男女、中学男女、小学4~6年男女、小学1~3年男女の8部門を設け、それぞれ18ホールのストロークプレーとする。

 ジュニア層に競技の場を提供し、健全育成に資するのが目的。参加者は大会を通じて競技力向上と相互交流を図る。

 昨年は日本ゴルフ界で一時代を築いた中嶋常幸さんが大会当日のコースに登場して参加者のプレーを見守り、特別ゲストとして表彰式で上達するためのこつを伝授した。

 大会の模様は山形新聞紙上とYBCのテレビで詳報する。

ジョルジュ・ルオー展
初期から晩年までの120点
ジョルジュ・ルオー「秋の夜景」1952年、油彩(パナソニック汐留ミュージアム蔵)
ジョルジュ・ルオー「秋の夜景」1952年、油彩(パナソニック汐留ミュージアム蔵)

 パナソニック汐留ミュージアム(東京)所蔵「ジョルジュ・ルオー展」を4月5日~5月13日、山形市の山形美術館で開催する。黒の線描と鮮やかな色彩で独自の絵画世界を描き続けたフランス絵画の巨匠、ジョルジュ・ルオー(1871~1958年)に焦点を当てる。

 ルオーの関心は単なる色彩や造形の新しさを越え、人間の魂の奥深くを描くことにあった。それはキリストの受難など聖書のテーマであり、サーカスの道化師や貧しい労働者にも目を向けている。人間が抱える苦しみや悲しみを正面から見すえたルオーの作品は、今なお多くの人々を魅了し続けている。

 今回の展覧会は、国内屈指のルオー・コレクションを誇るパナソニック汐留ミュージアムの所蔵作品で構成し、初期から晩年までの作品約120点を展示する。「キリスト」「道化師」、版画集「ミセレーレ」などの代表作とともに、さまざまな角度からルオー作品の全容を紹介する。

最上川さくら回廊
東松島で今年も復興願う
希望や復興につながることを願い、昨年で5千本を突破した桜の植栽事業。今年も県内外で活動を展開する=昨年10月、金山町・入有屋地区公園
希望や復興につながることを願い、昨年で5千本を突破した桜の植栽事業。今年も県内外で活動を展開する=昨年10月、金山町・入有屋地区公園

 「最上川さくら回廊」は、母なる川・最上川沿いに美しい桜並木をつくろうというコンセプトの下、1996年に始まった。これまでに県内全35市町村と、東日本大震災で被害を受けた宮城県東松島市、海外版として台湾、中国にも植樹し、累計総数は5千本を突破した。今年は、県内5会場と4年目となる東松島市で植栽を予定している。

 山形新聞、山形放送が提唱し、国土交通省や県、県みどり推進機構、各市町村の協力を得て事業を推進している。昨年は、10月に県民のつばさ訪中団が江蘇省無錫市で苗木6本を植え、10、11月には山形や金山など6市町で計106本を植栽。東松島市では「震災復興祈念絆のさくら」と銘打ち集団移転団地付近で植えた。周囲には真新しい災害公営住宅が立ち並び、地元の植栽者の一人は「多くの人に桜を見に来てもらうことが復興の力になる」と力を込めた。

 今年は既に市町村を対象に意向調査を行い、秋ごろの植樹式に向け準備を進めている。例年と同じく植樹希望者を県民から募る。愛着を持って桜を見守ってほしいとの願いから、選ばれた人には家族や学校、グループなどの名前を刻んだ記念プレートを贈り、苗木に取り付けてもらう。桜咲き乱れる春を夢見て、人々の希望や復興につながることを願って、地道な活動は続いていく。

さわやかグラウンドゴルフ大会
練習の成果試すチャンス
各地区予選会を勝ち抜いた精鋭が熱戦を展開した県大会。同じグループの視線がボールに集まった=昨年6月、中山町のひまわりグラウンド・ゴルフ場
各地区予選会を勝ち抜いた精鋭が熱戦を展開した県大会。同じグループの視線がボールに集まった=昨年6月、中山町のひまわりグラウンド・ゴルフ場

 愛好者の健康増進と交流などを目的にした「さわやかグラウンドゴルフ大会」を今年も開催する。

 幅広い年代でグラウンドゴルフ愛好者が年々増えている中、山形新聞、山形放送、山形新聞親交会が2015年から主催している県内最大規模の大会。日頃の練習の成果を試す絶好のチャンスであり、昨年の大会には約1900人が出場し、プレーや交流を楽しみながら爽やかな汗を流した。

 第4回となる今年は庄内(鶴岡、酒田)、最上、村山、山形、置賜の5地区、6会場で5月から予選会を開催する。勝ち抜いた上位約380人が7月の県大会に出場し、チャンピオンの座を目指して熱戦を繰り広げる。各地区の予選会から大会の様子、成績を紙面などで詳しく紹介していく。

最上川200キロを歩く
河川や郷土への愛を育む
最上川流域を元気に進む「最上川200キロを歩く」の参加児童たち=昨年6月、中山町
最上川流域を元気に進む「最上川200キロを歩く」の参加児童たち=昨年6月、中山町

 本県の歴史や文化を育んできた母なる川・最上川を学びのフィールドとし、未来を担う子どもたちが川沿いを探検する「最上川200キロを歩く 小学校探検リレー」を今年も繰り広げる。流域の豊かな自然に触れながら、河川愛護の精神や郷土愛を醸成する事業は16年目を迎える。

 これまでの参加児童数は約3600人。2017年は米沢市の源流域から酒田市の河口までを県内11小学校の児童が歩きつないだ。国土交通省の職員から治水や利水の仕組みを学び、さらに毎週迎えるゲストティーチャーから最上川と地域との深い関わりや水生生物、野鳥の生態について教わった。

 今年は5~7月の毎週土曜日、計11週にわたって最上川流域をたどる。児童は自分たちの名前を記した「ビッグフラッグ」を次の学校にリレーし、母なる川を大切にする心をつないでいく。

子育て応援団すこやか2018
社会全体の機運盛り上げ
参加型の多彩なイベントが繰り広げられた前回の「子育て応援団すこやか2017」=昨年6月、山形市・山形国際交流プラザ
参加型の多彩なイベントが繰り広げられた前回の「子育て応援団すこやか2017」=昨年6月、山形市・山形国際交流プラザ

 安心して子育てができる環境づくりをテーマに、12回目となる参加型の子育て応援イベント「子育て応援団すこやか2018」を6月末から7月初めにかけ、山形市の国際交流プラザで開く。

 小児科医、歯科医、薬剤師らによる無料の健康相談や先輩ママたちによる育児相談を実施し、県や山形市など行政側の子育てに対する取り組み体制を紹介する。企業の子育て支援商品の情報発信、ユニホームを着ての職業体験なども予定している。保育士を目指す学生たちが手作りした遊具を使っての遊び、親子の工作教室などを通し、親子の触れ合いも深めてもらう。

 イベントを通じ、新米パパ・ママはもちろん、おじいちゃん、おばあちゃんにも子育て情報を知ってもらい、社会全体で子育てを支援する機運を盛り上げていく。

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