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山形建設社長
後藤完司氏
後藤完司氏
【インタビュー】
 ―業界の現状を踏まえ、どのような人材を求めているのか。

 「地方は人口減少に加え、アベノミクスの効果も限定的だ。東日本大震災からの復興需要も一段落し、今後の建設業界が活気が出るとは言い難い。さらに、高齢化と若年入職者の減少で技能労働者が不足しており、情報技術を活用した施工も増えてくる。建設の仕組みを大きく変えざるを得ない。事業を継続するためには、それに順応できる人材が必要だ。当たり前だが明るく、気配り・心配り・目配りにたけ、向上心を持ち、コミュニケーションに優れていること。全てに全力で取り組む姿勢を持っていれば、どんな局面でも乗り越えられるはずだ」

 ―その人材を育てるために、どのような取り組みを進めているのか。

 「まずは社内で指導的立場にある人が、求められる人材になってもらわないと困る。取締役とは火曜日から金曜日まで、毎日約1時間かけて会議する。社会の動きを含めた情報交換会だ。そこで彼らに人材育成の考え方を話し、そこから社員全員に伝えてもらうことにしている。社員一人一人にはそれぞれの持ち味や経験を生かして活躍してほしいが、会社として譲れない部分はある。その時々によって形は変わるかもしれないが、山形建設としての理念は踏襲すべきで、会社の宝でもある。いわば不易流行だ。月曜日の全体の朝礼会で指示するし、外れていれば直接指摘する」

 ―仕事上で最も影響を受けた人物は。

 「鮎川義介に関心を持っている。現場の織工から身を起こし、日産自動車や日立製作所などを傘下に収める日産コンツェルンを築いた。中小企業振興に力を入れ、参院議員としても活躍した。こういう人が今の日本にいてほしい。彼を身近な存在に感じるのは、祖父で創業者の後藤吉太郎を思い起こすからだ。祖父は25歳で単身山形に出て請負師になった。戦後は業者をまとめ上げて進駐軍の工事を担当し、県建設業協会をつくり、初代会長に就いた。鮎川の生き方と符合する部分がある。先見の明があり、挑戦する力があった。祖父は山形工学院という技術者養成学校を私費を投じて立ち上げ、人材育成にも力を入れた。先を見て全力で取り組むことは、祖父の薫陶を受けたと考えている」

 ★後藤完司氏(ごとう・かんじ) 立教大経済学部卒。1971(昭和46)年山形銀行入行。83年山形建設に入社し総務部次長。取締役総務部長、常務、専務を経て98年に代表取締役専務、2005年4月から現職。山形市出身。69歳。

 ★山形建設 1916(大正5)年に後藤組として創業。44年に法人化し、48年に現社名に変更した。山形美術館や山形城二の丸東大手門復元、山形市蔵王ジャンプ台改修など、さまざまな工事を手掛けている。資本金8080万円で、従業員は約150人。本社は山形市清住町1の2の18。

【私と新聞】違いから「答え」考える
 新聞は毎日4~5紙読むという後藤完司社長。「インクの匂いが何とも言えない。あれがないと朝が始まらない」と笑顔を見せる。新聞の有用性は強く感じている。「インターネットは好きな記事しか読めないが、新聞は全体を見回すことができ、いや応なしに目に入る」と説明し、「ネットはコンビニで、新聞はデパート」と言い切る。

 各紙で論調が異なるからこそ面白いとし、その違いを考え、自分なりの答えを見つける。「探し、追究する癖が身に付く。他のメディアは早いし簡単だが、常に受け身になってしまう」。見つけた答えは仕事や話題づくりに活用する。

 採用面接では新聞について必ず聞く。「取ってない人が多く、がっかりする。本当のプロになるためには、さまざまなジャンルに興味を持ち、探究しなければならない。“専門ばか”になっては駄目なんだ」

【週刊経済ワード】電気自動車(EV)
 ガソリン車やディーゼル車のエンジンは機関内で燃料を燃焼し、そこで生じた力を変速機などを通じ車輪に伝えるのに対し、EVは電動モーターで車を駆動させる。開発、普及に向けた動きが活発化しているのは、世界的な環境規制の厳格化が背景にある。英国とフランスは2040年までにディーゼル車とガソリン車の販売を禁じる方針を発表。中国はEVをはじめプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FC)といった新エネルギー車について、一定割合以上の生産、輸入を義務付ける規制を19年から導入すると明らかにしている。
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