NIBフロントライン

第一貨物
武藤幸規氏
武藤幸規氏
【インタビュー】
 -業界の現状を踏まえ、自社の取り組みは。

 「ここ30年ほどの流れの中で取引先はサプライチェーン(調達・供給網)を構築するようになり、在庫を持たなくなった。商品や資材がなくなったら、すぐに補給されなければ商売にならず、生産もストップする。物を届けるということはサプライチェーンの中で重要な役割を担っている。単に運べばいいわけではなく、どのタイミングで何が起きているかを絶えず把握しながら情報提供もしないといけない。また、近年はドライバーを中心に人材確保に苦戦している。自社では働き方改革に向け、ビッグデータを活用した物量の予測に取り組んでいる。的確に予測するのはなかなか難しいが、まずは今年から実行に移し、メリハリのある労働時間、人員配置に挑戦していきたい」

 -求める人材と育成方法を聞かせてほしい。

 「基本的に精神的、肉体的に頑健であること。そして『一生懸命仕事をする』という意識を持つ人材だ。当社が77年続いてきた理由に『真面目さ』がある。変化の時代には機敏さも求められるが、とにかく真面目に黙々と仕事をすることが大事だと感じている。こうした人材が90%を占め、残りの10%は現状を踏まえて先を読み、戦略的に物事を考えられる人材が必要になる。人材育成では高校卒業者を対象とした専門学校を設置している他、幹部候補生を対象とした研修制度を実施している。幹部候補生は会計、財務など幅広い専門知識を身に着けることで取引先のニーズに対応できるようにしている。上級管理者研修も行い、さらなるレベルアップを図っている。本社幹部を対象に経営に関する本を読む読書会もこれまで200回ほど開催した」

 -自らが仕事上で最も影響を受けた人物は。

 「いろいろな人に影響を受けたが、同業者以外では日銀出身でセブン銀行社長などを務めた安斎隆氏だ。『他に頼るな』『自ら考えて行動しろ』という生き方を見習っている。前会長の父親(幸雄氏)にもさまざまな教育を受けた。『トラック事業でもうけるなんて考えては駄目だ。社員と一緒になって仕事をすることに喜びを感じるべきだ』という言葉が印象に残る。社員が働きがいのある会社、勤めて良かったと思える会社にしたい」

 ★武藤幸規氏(むとう・ゆきのり) 慶応大商学部卒。ブリヂストンタイヤ(現ブリヂストン)などを経て1977(昭和52)年に第一貨物自動車(現第一貨物)取締役に就任した。専務、副社長を歴任し、88(昭和63)年から社長。2012年に設立したグループ社の共同持ち株会社「ディー・ティー・ホールディングス」の社長も務める。東京都出身。74歳。

 ★第一貨物 1941(昭和16)年に山形合同貨物自動車として設立。90年に現社名に商号を変更した。貨物自動車運送をはじめ、物流システムの設計、運用・管理の受託などに関する各種事業を手掛ける。資本金1億円。従業員数は4276人(2018年3月末現在)。事業所は68カ所を有する。本社は山形市諏訪町2の1の20。

【私と新聞】郷土史の記事に関心
 年間の3分の1は海外を含めて出張している武藤幸規社長。忙しい時間の合間を縫って移動時間などに新聞を読む。「一番の情報源は新聞」といい、特に国際情勢や経済の行方についての記事に注目している。

 ヨーロッパの重要人物の発言など思わぬところで興味を引かれることもあり、新聞を通してさまざまな話題を取り入れているという。電子新聞などインターネットも活用して情報を収集している。

 武藤家はかつて鶴岡市大山の尾浦城主を務めていたとされることから、郷土史に関する記事にも関心がある。戦時中や戦後間もない山形の状況など、次世代に語り継ぐべき自分たちの世代がよく知らないのではないかとの思いがある。「山形新聞には県内の歴史を深掘りするような記事が載っている。ぜひこうした記事を増やしてほしい」と語った。

【週刊経済ワード】上場投資信託(ETF)
 証券取引所に上場している投資信託。国内外の株価指数など、特定の指標の値動きに連動する。株のように売買でき、元本は保証されていない。日経平均株価(225種)や、東証株価指数(TOPIX)に連動するタイプなら、構成する企業全体に幅広く投資するのと同じ効果があり、手軽に分散投資できるのがメリットとされる。
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