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舟形マッシュルーム社長
長沢光芳氏
長沢光芳氏
【インタビュー】
 -業界の現状は。

 「国内では10社ほどがマッシュルームの生産販売を手掛け、ここ10年で急激に需要が伸びている。これに合わせ当社を含む3大手は増産しているが、他はできていない。食の安全のハードルが高くなり、環境改善が追いついていないためだ。施設産業のため整備には大きな資金も必要だ。現在は3大手で全体の8割を担っている。当社は設立以来、増産することを優先してきた結果、社内的ガバナンス(企業統治)やコンプライアンス(法令順守)、環境対策が遅れてきた点を反省し、ここ2年、構築に力を入れてきた。人手不足が懸念される中、最上地域は特に人口減少率が高い。増産のためには人の力が不可欠であり、真剣に対策を検討していく。外国人採用はあくまでサポート策の一つ。計量やパック詰め作業は機械化してカバーしていくことも考えないといけない」

 -求める人材は。

 「当社は培地作りから生産、加工も手掛けており、さまざまな能力を持った高いスキルの人材がいないと成り立たない。特に加工部門に関しては、安全性と品質向上を目指す団体『日本缶詰びん詰レトルト食品協会』の正会員になったこともあり、必要な事項についての研究調査、技術開発などに貢献する人物を求める。また、一連の工程の各担当者に会社が求めていることを明確に理解してもらうことが必要だ。そのため、毎回朝礼で私と社員が質疑し、全参加者でその情報を共有するようにしている。ボトムアップ形式で問題点や改善点を挙げてもらい、私がコメントする場を積極的に設けたい。各セクションが確実に役割をこなしてこそ全体が活性化する。若い世代には差があって、しっかりしている人と、幼いと感じる人がいる。一律に若者はこうだと決め付けず、長い目で見て、それぞれが伸びる方法を考えたい」

 -仕事上で影響を受けた人物や事柄は。

 「会社を創設直後、米国の生産会社を視察した。当時の当社の年間生産目標は140トンなのに、そこは一つの農場だけで『1週間に200トン』だった。規模の違いに驚くと同時に、世界を見ればマッシュルームにはこれだけの需要と可能性があると認識した。グローバルな視点を持つ大切さを教わった体験だった。書家の榊莫山(さかきばくざん)さん(故人)がよく書かれていた『花アルトキハ花ニ酔ヒ 風アルトキハ風ニ酔フ』という言葉が好きで、余裕を持ち、にこやかに、美しいものに感動するような生き方を目指したい」

 ★長沢光芳氏(ながさわ・みつよし) 1973(昭和48)年に新庄農業高卒。同年、県内食品会社に入社し81年退社。マッシュルーム生産販売の組合を有志とつくり、その後会社を設立し、2001年から現職。舟形町出身。65歳。

 ★舟形マッシュルーム 2001年10月創立。本社農場・事務所と、15年に新設した「若鮎ファーム」に計60棟の栽培舎を所有する。生産量は年間1450トンほどで国内シェアの約22%を占める。資本金5125万円。従業員数は117人(18年3月末現在)。本社所在地は舟形町長沢6831。

【私と新聞】日曜随想、多様な考え知る
 地元のきめ細かな情報が載っている地方紙の存在は大きい。山形新聞の紙面で必ず目を通すのは仕事柄、死亡記事とおくやみ欄。あとは2面の県内行政記事や地域版のニュースだ。筆者が毎年代わる日曜随想も好きで、さまざまな考えを知ることができる。

 山形新聞は読者のニーズをつかみ、飽きられないようにしようという工夫が見られる。カラー化に早くから取り組み、見やすい紙面を目指したのもその一環だ。企業の発信力は弱く、メディアとセットになってはじめて強力な発信ができると思っている。新聞にもぜひ協力してもらい、地場産業の掘り起こしと成長を手助けしてほしい。

 若い世代の読者獲得には、活字に触れる環境を日常の中にもっと増やすことが大事ではないか。例えば、通学路や駅の待合室などにもあれば見ると思うし、学力の向上にもつながるはずだ。

【週刊経済ワード】シェアリングエコノミー
 主に個人が持つ資産や技術を共有して使う仕組み。インターネットを通じて、モノやサービスを提供したい人と利用したい人を仲介するビジネスが米国を中心に生まれ、世界的に市場が広がっている。空いている住宅や部屋を貸す民泊のほか、車を共有するカーシェアリング、自家用車に客が相乗りするライドシェアなどがある。
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