日興証券、商品勧誘で賠償命令 「老後資金にリスク」

5/29 17:06

 リスクが高いとされる金融商品「仕組み債」を勧められ損失が出たとして、東京都の70代女性がSMBC日興証券に約2480万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は29日、明らかに過大な取引を積極的に勧誘し「老後の生活資金の大半が元本毀損のリスクにさらされた」として、同社に約730万円の支払いを命じた。

 大嶋洋志裁判長は、仕組み債の買付額が、女性の保有していた金融資産総額を約800万円上回る内容だったと指摘し、女性に適さない金融商品だったと判断。日興の担当者は勧誘の際、女性の金融資産を確認していないのに、社内で「1億円以上5億円未満」との虚偽記録を作ったとした。

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