反攻防御でダム爆破と非難 ロシア部隊、別の州に転戦

6/11 21:23
 ウクライナ東部ドネツク州バフムト周辺の前線に展開するウクライナ軍=9日(ロイター=共同)

 【キーウ共同】反転攻勢を本格化させたウクライナのマリャル国防次官は11日、南部ヘルソン州からロシア軍が強力な部隊を転戦させていると発表した。ロシア軍が攻勢を受ける戦線を狭め、南部ザポロジエ州と東部ドネツク州バフムトの防御に兵力を振り向けるため、ヘルソン州カホフカ水力発電所のダムを爆破したことが明らかになったと主張し、非難した。

 ダム下流域の洪水により、ヘルソン州でウクライナ軍はドニエプル川を渡って対岸のロシア陣地に攻め込むのが難しくなった。マリャル氏は、同州でウクライナ軍が攻撃を阻まれ災害対応を迫られる一方、ロシア軍はザポロジエ州などで必要な予備軍を確保したと訴えた。

 ロシアのプーチン大統領は9日、反転攻勢の撃退に自信を見せた。ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、反転攻勢開始を初めて認めた上で「軍司令官らは楽観的だ」と反論した。

 米シンクタンクは10日、ウクライナ軍が同日、東・南部の4地域の戦線で反転攻勢を続けたと指摘。ロシア軍は電子戦も効果的に仕掛けて防御を続けていると分析した。

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